1週間前にぎっくり腰に(50代男性)

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来院までの経緯

来院1週間前に歯磨きをしていたところ、急に右腰が痛くなり、立ち上がれないほどであった。もともと腰痛は感じたことはあったが、立ち上がれないほどの腰痛は初めての経験だった。今は歩くときや寝るときは問題ないが、椅子から立ち上がる時やじっと座っていると右腰と右もも裏にかけて痛みが出る。整形外科を受診するも明確な診断はなく、ヘルニア気味と言われただけであっ。運動習慣はなく、歩行時間も少ない。

検査と所見

  • 立位で体幹屈曲で腰部に痛みあり。
  • 立位で骨盤固定して、体幹屈曲すると腰部の痛みが軽減して前屈できた。
  • 仰臥位で右股関節屈曲で右腰に痛みあり。
  • 膝関節伸展位で股関節屈曲も右腰に痛みあり。
  • 両腸腰筋、右大殿筋、右ハムストリングに緊張と圧痛あり。
  • 体幹の支持筋力低下傾向あり

施術と経過

骨盤固定時の動作で腰痛軽減が見られたので、腰よりもその下の骨盤・股関節周囲の筋緊張と関節機能低下による腰痛であると仮説を立てて施術を行う。まずは、腸腰筋やハムストリングなど上の検査項目で挙げた筋肉の緊張をとる。緊張緩和後、関節運動の再学習も兼ねて、運動療法を行った。その後、体幹の支持性が弱いため、仰臥位で股関節伸展動作を取り入れながら、体幹の支持性を高めるようにアプローチした。初回施術後、立ち上がりや起き上がり動作で腰部に痛みはなく、日常動作もスムーズに行いやすくなっているようだった。今後は、再発防止のため体幹の支持性と関節運動の機能向上を目指して施術を行っていく。

今回のケースの考察

人間の身体は常にトレードオフのような関係で動作を行っています。例えば、床に落ちているものを拾う動作では股関節の屈曲と体幹の屈曲動作が起こります。ものを拾うだけであれば、どちらか一方が動かなくても、片方がより動けば拾うことができるのです。今回のケースはこのトレードオフの関係が偏りすぎたことよって起こった症状です。ぎっくり腰を起こす人で一番多いパターンですが、股関節の動作を腰で代償してしまっているのです。股関節は球関節なので、本来は自由度が高く、固まりにくい関節なのです。しかし、現代社会では座り時間の長さやクッション性の高い椅子など環境の影響で股関節周囲の筋肉が固まりやすく、結果として股関節が代償されやすくなっています。今回の症状もまさに同じことが起きていたので、施術を通じて緊張をとり、負荷が少なくなるように関節の連動性を調節しました。ぎっくり腰を何度も繰り返している方はこの体のパターンが染みついていることが多いので、お悩みの阿多はぜひ一度ご相談ください。

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